art space kimura ASK?
二個展同時開催
菅谷杏樹/岡ともみ
開催概要
会期
2023年11月23日~12月2日
会場
art space kimura ASK?
URL
https://asku.sakura.ne.jp/ask/
住所
〒104-0031 東京都中央区京橋3丁目6−5 紀邑ビル2F/B1F
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アクセス
東京メトロ銀座線「京橋」駅2番出口より徒歩1分、都営浅草線「宝町」駅4番出口より徒歩1分
電話
03-5524-0771
開館時間
11:30-19:00 最終日17:00まで
休館日
会期中無休
観覧料
無料
岡ともみ 個展
誰そ彼時の部屋
水は誕生と死、この世とあの世など、相反する概念の象徴として受け取られ、その本質に境界性をもっている。水は生命や並外れた価値が誕生する場所として、しばしば神話や文献の中で象徴的に扱われると同時に、舟葬や流し雛、流し灯籠などの行事にも見られるように、川から海へと繋がり、あの世へ流れていくものとしても扱われる。また、川は物質の輸送や人が往来する交通路であるだけでなく、空ー山ー川ー海の流れの中間に位置する。現実的な空間でありながら空と海という「あの世」との繋がる場所への橋渡しをする、いわばこの世とあの世の境界にある存在である。
展覧会のタイトルとなっている「誰そ彼時」とは現代の「黄昏時」の元になったとされる言葉である。明るい昼の時間帯から、夜の時間へと変化する狭間には、「誰そ彼」、つまり「あの人は誰なのか」、と、知っている者が知らない者になり、通常の世界が異界をはらむ時間がある。本展覧会では、それ自信が境界性を内包した「水」という存在が、誰そ彼時の光にあたり、その動きを変化させていく。
岡は、自身の作品の中で、「反転」をひとつのキーワードとして扱ってきた。時の反転、動きの反転、像の反転。反転は、日常の一部を回転させ、見慣れたものを異化する作用を持っている。前作「サカサゴト」(2022)では、死人が出た時に日常の動作を逆に行うという日本の古い風習を扱った。そのような日本の古来からの考え方は、蛍光灯のなかった時代の日本家屋の中で光と闇がより近しい存在だったように、日常と異界が隣接し、同時に息づいていた世界を思わせる。岡の作品では、空間にある種のイリュージョン性を持たせながら異化する手法と、異界と共に暮らす古来の日本の姿とが現代の空間で出会い、消えかかる習俗のモニュメントのように立ち現れるのである。
閃き・黒 2022
流れ・白 2022
菅谷杏樹 個展
霧を縫う
古来より人間は異種の生き物と生活を共にしてきた。それらは共に生きることでお互いの命を繋いでいく存在であった。
現代では失われた「養蚕」は日本の近代化を支えた重要な産業である。人々はその虫を「オコサマ」と呼び、各家庭で大切に育てた。大量の虫を育て、家の中で共に暮らす生活とは一体どのようなものだっただろうか。その生活の中で蚕と人は一体どのような関係性を築いていたのであろうか。
本展は菅谷の祖母の幼少期の記憶「糸を吐くおばあさん」を軸に、その記憶を再現した映像作品、高祖母が作った着物、菅谷自身が育てた繭、生糸を使用したインスタレーションで構成される。失われてしまった生活と、その感覚を作品を通して浮かび上がらせ、人間中心主義の現代における異種と人との関係を模索する。
霧を縫う 2022
霧を縫う 2022
霧を縫う 2022
霧を縫う 2022
霧を縫う 2022
霧を縫う 2022
お問い合わせ
TEL/FAX 03-5524-0771
E-MAIL asku@oak.ocn.ne.jp